新築一戸建てにおける浮床工法とは何か、知っていますか。
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、事前に把握しておくと、よりよい住宅にするための選択肢が広がります。
そこで今回は、浮床工法の概要やメリットにフォーカスします。
これから新築一戸建ての購入を検討している方は、ぜひ、参考にしてみてください。
新築一戸建てで知っておきたい浮床工法とは?
新築一戸建てにおける浮床工法とは、二重床工法の一つです。
コンクリートスラブ(コンクリートの板)と床材の間に、グラスウール(ガラスを原料とした断熱性や吸音性に優れた素材)などを挟んで施工します。
床の構造体とフローリングなどの内装床の間に緩衝材があるため、二重床工法と呼ばれていますよ。
床の音が直接構造体に伝わらないため、防音・防振性が高いのが特徴です。
二重床工法には、ほかにも均等に並べた角材の上に内装床を搭載する根太床構造などがありますが、防音・防振性は浮床工法のほうが高いでしょう。
その分、浮床工法はコストもかかるため、予算の調整には注意が必要です。
また、浮床工法と対になる工法に、直床工法があります。
直床工法はスラブの上に直接、床材を施工する工法です。
床の厚みがない分、天井高ですが、遮音性においては浮床工法に軍配が上がります。
新築一戸建てにおいて浮床工法を採用するメリット
新築一戸建てにおいて浮床工法を採用するメリットには、何があるのでしょうか。
それは、先述したとおり、防音・防振性の高さです。
緩衝材に使用されるグラスウールは、コスパが良いのに長持ちします。
また、燃えにくく体に優しい素材のため、安全性も高く安心して利用できますよ。
もちろん、賃貸などの集合住宅に比べると、一戸建てで騒音を気にする場面は少ないでしょう。
ですが、一戸建てでも騒音に悩むケースがあります。
たとえば、子どもが走り回る音やピアノや笛の音・水回りの音も意外に響きやすく、気になるかもしれません。
そのようなときでも、防音・防振性が高い住宅なら、快適に暮らすことが可能です。
ただ、浮床工法はコストが高くつくため、一部の部屋に限定して採用するのもおすすめ。
ピアノやシアターセットを置いているリビング・子ども部屋など、ライフスタイルや家族構成に合わせて選択するとよいでしょう。
それぞれの生活を具体的にイメージして建設すると、より快適な暮らしを実現できますよ。