厄除けの寺院として有名な布施弁天ですが、その概要をあまりご存じでない方も多いかと思います。
古くから存在するこの布施弁天東海寺は、その歴史や背景に注目するとより趣深いです。
今回は、柏市にある布施弁天東海寺の概要や見どころについて、ご紹介いたします。
柏市にある布施弁天東海寺の概要について
関東の三弁天の1つである布施弁天の東海寺は、大同2年(807年)に建てられたといわれています。
千葉県の柏市に位置し、布施という知名をとって布施弁天と名付けられました。
「布施の弁天さま」として親しまれていますが、正式な名称は紅龍山布施弁天東海寺であり、約1200年の歴史を誇っています。
弘法大師空海御作といわれる弁財天像をご本尊として開山された祈願寺であるとともに、多くの部分に彫刻や色づけが施されている、中世以来の密教仏堂の形式を受け継いでいるのが特徴です。
七福神の弁天様は、天女姿で琵琶を奏でています。
富、名誉、福徳、食物を与えてくださるとされており、天災地変を除滅させ、勝利を得させる天女として、この布施弁天東海寺のご本尊とされています。
近年では、厄除け寺院として親しまれており、観光で訪れる方や七五三、初詣などで柏市の地元の方から足を運ばれているのが特徴です。
柏市にある布施弁天東海寺の見どころ
布施弁天の見どころとしては、主に本堂、楼門、鐘楼堂の3つが挙げられます。
この3つは、平成18年に千葉県の重要文化財の指定を受けました。
本堂は享保2年(1717年)に建立されており、赤の装飾や入母屋造りの大きな屋根が特徴的です。
やはり多くの部分に彫刻や彩色が加われていることで、中世以来の華やかな造りになっています。
長い階段の上に建つ楼門は、文化7年(1810年)の建立で、迫力のあるたたずまいが特徴的です。
軒下に竜や亀、麒麟、鶴、松などの素木造りの彫刻がはめ込まれています。
鐘楼堂は、日本でも珍しい多宝塔式の総欅造りであり、石積みの八角系の形をしているのが特徴です。
文化15年(1818年)の建立であり、その設計にあたっては石積基壇の上に柱を立てて、周囲に円形の縁を巡らせ、中央に鐘が吊るされています。
日本でも数少ないこの設計は、あまりほかでは見られないため、趣深さを感じられること間違いありません。
これらの本堂、楼門、鐘楼堂の3つは、見応えのある華やかな装飾と所々に施されている彫刻が用いられており、密教仏堂の形式を受け継ぐ布施弁天東海寺の見どころです。
●所在地:千葉県柏市布施1738
●営業時間:午前6時~午後6時
●交通アクセス:柏駅中央改札から徒歩3分、「柏駅西口」より「布施弁天」行にて終点で下車
●駐車場:あり
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